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PROJECT STORY 02

PROJECT STORY 02

「欧州圏への挑戦。ライティング、ハザードスイッチの開発。」

東洋電装は主に国内メーカー様に製品を納入していますが、一部海外メーカー様ともお取引をさせていただいています。開発にあたってはそれぞれの国や地域の規格への対応も重要となってきます。そこに待ち受けている困難とは・・・?
PORSCHEのMacan搭載されているライティングスイッチとハザードスイッチのプロジェクトです。

開発評価  N.I.

生産管理  M.M.

生産管理本部 生産管理部
1988年入社
担当業務:プロセス進捗管理

開発設計 M.H.

開発設計 T.U.

開発本部 第3開発部
2016年入社
担当業務:SHIFTER SW設計(ソフトウェア)

営業  T.S.

生産技術  Y.N.

生産本部 生産技術部
2017年入社
担当業務:設備制作(電気設計)

生産技術 H.Y.

開発設計 K.S.

開発本部 第2開発部
2019年入社
担当業務:SHIFTER SW設計(機構)

日々、新しいことに挑戦する。

メンバー全員で挑む、東洋電装のステアリングスイッチ。

T.U.:
開発にあたってはソフトウェア関連のAutomotive-SPICE®(A-SPICE)というプロセスモデルの、ある一定レベルを取得することが必要でした。また、ライティングスイッチについてはASILという機能安全に関する規格のうち、これまで対応したことの無かった、より高いレベルが要求されていました。どちらもはじめての試みだったので本当に大変でしたね。
K.S.:
ハザードスイッチについては、構造などはいたってシンプルだったのですが、お客様からの要望もあり、高いレベルの意匠性を実現させるためフィルムインサートという成型手法を採択しました。高級車に載るスイッチなので外観への配慮も重要です。

プロジェクト成功のカギはチームワーク。

M.M.:
ポルシェ搭載の製品のため、VDAというドイツの工業規格に準じたプロセスで進めなければなりませんでした。これまで実施してきたプロセスと違うので、たとえば成果物の要求レベルにずれがあったり、チェックのタイミングが違っていたりとうまくいかない部分が多かったのでメンバーで協力しながらひとつひとつ改善しながら進めていきました。
K.S.:
そうですね、そこが本当に大変でした。お客様からの要望を理解するにあたっても、言語の違いもあり苦労しました。また、品質や外観についてのお客様要望への対応にも苦慮しました。ちょうど新型コロナの影響がある時期で、海外の生産拠点へ渡航ができず、直接やり取りができなかったので、いつも以上に連携を強化して品質の要望をクリアしていきました。

T.U.:
ソフトウェア設計については開発バリエーションが多かったこともあり、規格に対する準拠の部分も平行して実施していかなければならない点が非常に大変でしたね。段階的に成果物を納品しながら、プロジェクトのルールも作りながら、という風に進めていきました。
Y.N.:
私が担当した生産設備では、ラインの中でスイッチの照明輝度を調整するという、はじめての試みを行いました。大変だったのは、調整箇所がとにかく多かった点ですね。正面からの輝度はもちろん、特定の視野角における輝度の調整もする必要がありましたし、製品バリエーションが多く、そのバリエーションごとに既定値を設定していたので。なんとかひとつひとつ対応してクリアしたおかげで歩留まりアップに貢献することができました。
今回採用した設備は今後他製品の製造にも適用できると思います。どうしても輝度補正に工数がかかってしまうので、なるべく工数を減らす工夫をして、さらなるコスト削減につなげていきたいですね。

また次のプロジェクトへ、経験を積み重ねていく。

T.U.:
はじめてのお客様で、また言語の壁もありましたが、やりとりを進めていくうちにドイツ語や英語にもだいぶ慣れました。メールやミーティングでのコミュニケーションもスムーズにできるようになったと思います。また、今回はA-SPICEというプロセスモデルを導入しましたが、今後はこれをプロジェクトのルールから組織のルールへ展開していきたいです。
M.M.:
今回のプロジェクトでは、通常とは違うプロセスで開発を進めたので苦労する部分が多かったですが、同時に学ぶものも大きかったです。開発の最終ゴールに行き着くまでの、中間チェックの部分を強化・拡充していく必要があると思いましたので、社内のプロセスへも盛り込んでいきたいと思います。
Y.N.:
実は今回はコロナ禍の影響があり、海外の生産拠点へ設備設置の調整やライン稼働時の見守り対応に行けなかったので、リモートで対応しました。生産スタッフを介しての調整だったので実際はここが一番大変だったかもしれないです。ただ、ライン内に設置している設備のシステムを直接操作できたりするので、この点はたいへん便利だなと感じました。今後もリモート対応は臨機応変に活用していきたいですね。
K.S.:
最初から最後までメンバーとして開発に携わることができて、全てがいい経験となりました。今回はスイッチとしては特段難しい機構があるわけではなかったので、どちらかというと言語やコミュニケーション面でとても学びの多いプロジェクトだったと思います。どうすれば理解してもらえるか、どう説明すればこちらの意図を理解してもらえるかなど、色々と工夫をしながら乗り越えていったので本当に勉強になりました。今回の経験を活かして、チャンスがあればまた欧州のお客様の製品づくりに携わりたいです。

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